製作のこだわり

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椅子張地N.C.シリーズは1986年に発売を開始してから、皆様に愛されロングラン製品として今日でも様々なお客様からご愛顧をいただいています。
N.C.シリーズの魅力はなんといってもカラーバリエーションの豊富さです。カタログを開いた瞬間に目に映る70色以上の多彩な色の生地たちは、シーンに合わせて様々な組み合わせを楽しんでいただけます。
N.C.シリーズはその色の豊富さに隠れた見えないところに多くのこだわりを持って作られています。
ここではN.C.シリーズのこだわりを、製造工程と共にご紹介いたします。

N.C.シリーズ 製作のこだわり

製作のこだわり製作のこだわり
素材

N.C.は天然繊維であるウールと、化学繊維のアクリルを混紡した糸で織り上げています。
ウールとアクリルを合わせることで天然繊維が持つ柔らかな風合いを出しながら、アクリル独自の着色性や、ウールとの染着差などにより非常に表情豊かなカラーを生み出すことができます。

ウール(羊毛)

ウール(羊毛)

N.C.は椅子生地として長くご愛用いただけるよう厚みのある生地にするため、ウールは膨らみのある紡毛糸を使用しています。
またウールを混ぜることにより高級感のある風合いに仕上がっています。

アクリル

アクリル

N.C.は開発当時から色の深みや織物としての質感を高めることを目指してきました。
その中で、ウールと合わせる素材としてアクリルは欠かせない素材でした。
独自の発色性を持つアクリル繊維を使うことで、飽きの来ない色を作り出しています。

紡績

N.C.の糸は短繊維のウールとアクリルを合わせて使用するため、紡績という工程が必要となります。このように異なる性質を持つ繊維を合わせて紡績することを混紡といいます。
気温や湿度などによりウールの機嫌も日々変わるため非常に繊細で、経験が必要な作業です。

紡績

リバコのこだわり

紡績方法は近年では少なくなってきているミュール紡績という手法を採用しています。これにより従来の紡績よりも風合いの良い糸に仕上げています。

撚糸

N.C.の糸は二本の糸を撚り合わせて一本の糸にし、双糸と呼ばれる状態にしています。
この撚糸工程でしっかりと二本の糸のテンションを合わせて撚糸することで高い強度の糸を作ることができます。

撚糸

リバコのこだわり

質の良い糸を作りだすために撚糸工程においてはアップツイスターという撚糸機材を使用しています。アップツイスターは糸への負担が少ないという特徴があります。

染色

N.C.の糸は、糸の段階で染色をする先染めを行っています。
先染めの糸を使うことで、経糸と緯糸で違う色を組み合わせることができ、無地でありながらも多彩で深みのある表情を作り出すことができます。
飽きのこない意匠性を実現するためには重要な工程です。

染色

リバコのこだわり

N.C.は現在76色で展開していますが4パターンの染め分けのバリエーションがあります。
中にはウールを敢えて染めていない色もあるとか⁉
カタログでどの色か是非探してみてください。

製織

N.C.の生地は非常に風合いを重視して製織しています。
一日で大量生産が可能な最新の高速織機は敢えて使わず、古い織機で織ることで手織りのような風合いに仕上り、温かみや高級感を感じることができる生地ができあがります。

製織

リバコのこだわり

古い織機を使っていると、やはり高速織機のように大量に織ることができず、一日あたり80~100m程の生産量になります。
それでもリバコの在庫管理は非常に評価をいただいています。
品質だけでなく、在庫管理にも自信を持っています。

補修

N.C.では、生地の出荷前に欠かせない工程が補修です。
製織工程を経て織り上げられた生地に不具合がないかをチェックし、もし不具合が出ていればその場で補修を行って改善しています。
そうした厳しいチェックを経て、次の最終整理加工へ進みます。

補修

リバコのこだわり

N.C.は短繊維で織っているため生地として織り上げる途中で糸を繋ぐ必要があります。そういった繋ぎ目を目立たなくしたり、途中で糸が切れていたりなど様々な状況に対応するプロの職人が織り上がったすべての生地を丁寧に検査・補修しています。

バックコーティング

これまでの工程を経て、最後にバックコーティング加工を施すことで織物の組織を固め、強度を強くしています。

補修

リバコのこだわり

バックコーティング加工では独自手法によりコーティング剤を発泡させて生地の裏面に塗布しています。
発泡コーティングをすることで塗布量を一定に保つことができ、コーティングのムラが出ないようにしています。

検反

最後にバックコーティング加工が終わった生地をチェックします。
補修工程でも全体的に生地の状態をチェックしていますが、最後にもう一度チェックを行うことで高い品質を維持することが出来ています。

補修

リバコのこだわり

最終工程の検反ではキズの有無等をチェックして出荷しています。
インテリア用の生地は一日におよそ200反(約10,000m)ほどの検反を行っており、出荷前の最後の関所としての重要な工程です。